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SDGs実現へ!印刷インキ・接着剤の環境負荷低減3大アプローチ – スリッター加工との相性も解説

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SDGs実現へ!印刷インキ・接着剤の環境負荷低減3大アプローチ – スリッター加工との相性も解説

印刷インキと接着剤の低環境負荷化:SDGs達成への3つのアプローチ

1. バイオマス由来原料の活用

印刷インキや接着剤の低環境負荷化において、バイオマス由来原料の活用は重要な役割を果たします。従来の石油由来原料に代わり、植物由来の原料を使用することで、再生可能資源の利用を促進し、CO2排出量の削減に貢献できます。

例えば、大豆油インキは、石油系溶剤の代わりに大豆油を使用しており、環境への負荷が低いことで知られています。また、でんぷんや셀룰로오스(植物の細胞壁の主成分)を原料とした接着剤も、生分解性が高く、環境にやさしい選択肢となっています。

これらのバイオマス由来製品は、スリッター加工(※材料を所定の幅に裁断する加工)にも適しており、環境配慮型の製品製造プロセス全体に貢献します。スリッター加工を行う際には、バイオマス由来の製品特性を考慮し、適切な加工条件を設定することが重要です。

2. VOC(揮発性有機化合物)フリー化

VOCは大気汚染や健康被害の原因となる物質であり、その削減は環境負荷低減の重要な課題です。印刷インキや接着剤のVOCフリー化は、作業環境の改善や大気汚染の防止に大きく寄与します。

水性インキや紫外線(UV)硬化型インキの採用は、VOC排出量を大幅に削減する効果的な方法です。これらのインキは、従来の溶剤型インキに比べて揮発性成分が少なく、乾燥時のVOC排出を抑制します。

接着剤においても、水性タイプやホットメルト接着剤(熱で溶かして使用する固形の接着剤)の使用により、VOC排出を最小限に抑えることができます。これらの製品は、スリッター加工との相性も良く、環境に配慮した製造プロセスの構築に貢献します。

3. リサイクル性の向上

印刷物や接着製品のリサイクル性向上は、資源の有効利用とごみ削減に直結する重要な取り組みです。インキや接着剤の選択が、最終製品のリサイクル性に大きな影響を与えます。

脱墨性(※印刷物から不要なインキを除去する性質)の高いインキの使用は、古紙リサイクルの効率を向上させます。また、はく離性(※接着剤が基材から剥がれやすい性質)に優れた接着剤の採用により、複合材料のリサイクルが容易になります。

スリッター加工においても、リサイクル性を考慮した材料選択と加工方法の採用が重要です。例えば、異種材料の接合を最小限に抑え、単一素材での製品設計を心がけることで、リサイクルプロセスを簡素化できます。

これらの取り組みにより、製品のライフサイクル全体での環境負荷を低減し、循環型社会の実現に貢献することができます。

印刷インキや接着剤の低環境負荷化は、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた重要な取り組みの一つです。特に、「目標12:つくる責任 つかう責任」や「目標13:気候変動に具体的な対策を」の実現に直接的に寄与します。

バイオマス由来原料の活用、VOCフリー化、リサイクル性の向上という3つのアプローチを通じて、環境への負荷を最小限に抑えつつ、高品質な製品を提供することが可能となります。スリッター加工を含む製造プロセス全体で、これらの環境配慮型製品を積極的に採用することで、持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。

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